
HRTのお話です。
HRTは、「ホルモン補充療法」のことをいいます。
Hormone Replacement Therapy の略になります。
Hormone とは、エストロゲン、黄体ホルモンの女性ホルモンを指します
更年期障害の治療法のひとつですね。
子宮を摘出している・・という方はエストロゲンのみ
子宮のある方はエストロゲンと黄体ホルモンが、補充されることになります
Replacementは「補充」
Therapy は「治療」
加齢と共に卵巣機能が停止し、このエストロゲンとプロゲステロンが生成できなくなり、急激な減少に身体が適応できず起きてくるのが更年期症状
更年期症状が強く日常生活や仕事に影響がでてしまう状態を更年期障害といい、HRT治療の対象となります。
更年期障害は、女性ホルモン特にエストロゲンが欠乏して起きてくるので、「不足しているなら外部から補充しよう!」「急激な減少を和らげよう!」というのが、この治療です。
ただし、補充する量は、極少量です。
女性のエストロゲン値は、やがて男性のエストロゲン値より少なくなります。
(男性にもエストロゲンがあります)
それを、男性並みにするだけの量を補充します。
超低用量ピルよりも、まだ少ない量です。
内服薬、貼付薬、ジェル剤などがあります。
他のホルモンは自分の食事や運動・睡眠などの努力で分泌を促すことができますが、女性ホルモンは、自分の努力ではどうすることもできないのです。
そのため
エストロゲン欠乏による不定愁訴をはじめとするさまざまな更年期症状を改善するための治療、また、エストロゲンが欠乏することにより更年期以降かかりやすくなる病気の予防と治療を目的としています。
*蛇足*
乳がんの治療の一つであるホルモン療法は、全く逆の作用です。
”補充”があるかないかですが、こちらは”抑制”の意味合いです。
ホルモン療法は、乳癌細胞を増殖させるエストロゲンを抑えます。
(こう書くと、やっぱりエストロゲンを補充することは、乳がんになりやすくするのでは・・
と、思う人もいると思いますが、乳がんを増殖させるエストロゲンの量に比べて補充する
量は、極極少量、ほとんど影響のない量です・・この辺は誤解しやすいところですね)
なので、このホルモン療法を受けると、エストロゲンが激減してしまうので、更年期症状で苦しむ方も多いようです。
HRTについての情報をお伝えしています。治療を開始するには、医師の診察・処方が必要です。
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